学資保険とこども保険の違いをお金のプロが比較!実際どっちがいいの?

学資保険とこども保険ってどう違う?

子供が生まれて将来のことを考え始めると、気になるのは教育資金。

そこで早速ネットで検索すると「学資保険」とか「こども保険」と出てきます。

どちらも教育資金を貯めるのが目的なようですが、違いがよくわかりません。

そこで今回は学資保険とこども保険の違い、どちらがお得でおすすめか、などをシミュレーションを交えて説明していきます。

どうぞ最後までお付き合いください。

実は学資保険とこども保険は同じもの

本来の意味から言うと「こども保険」には子供を対象とする保険すべてが含まれます。

子供用の医療保険、育英年金、そして「学資保険」もこども保険の一部と言えます。

ただ便宜上、学資金の積立を重視したものを学資保険、医療保障や死亡保障を兼ね備えたものをこども保険と緩やかに分け、一般的にそう呼んでいるのです。

学資保険の歴史・成り立ち

これはこども保険、学資保険の歴史・成り立ちに関係があります。

日本に学資保険が登場したのは1971年(日本郵政グループ、『出来事でふりかえる』より)。

郵便局の保険事業、現在のかんぽ生命が発売したのが始まりです。

この郵便局の学資保険は大ヒット。子供が生まれたら学資保険に入るのが当たり前になりました。

ただこの成功を他の生命保険会社各社も指をくわえて見ていたわけではありません。

郵便局の学資保険にないサービスを付け始めるのです。

「うちの学資保険は子供さんがケガや病気の時にお金が出ますよ。」「うちの場合はお父さんに万が一のことがあった時、育英年金がでますよ。」といって差別化をはかります。

郵便局も巻き込んで付帯サービス合戦となっていきます。

しかしバブルが弾け運用がうまくいかなくなると状況は一変。

付帯する保険や特約などを付けていると元本割れが著しくなってしまいます。

そしてまた最初の状況に戻り、本来の貯蓄性を重視したシンプルな学資保険が復活してきたのです。

学資保険のメリットはこども保険のデメリット

その成り立ちから、学資保険とこども保険は表裏一体の関係にあります。

そのため学資保険のメリット・デメリットは、こども保険のメリット・デメリットの裏返しです。

学資保険のメリットはこども保険のデメリットであり、学資保険のデメリットはこども保険のメリットとなっています。

では実際に学資保険とこども保険それぞれのメリットとデメリットをチェックし、比べてみましょう。

学資保険のメリット・デメリット

ここでは基本的に学資金を貯めるのみの(払込免除特約のみ付帯する)学資保険と、様々な保障を特約の形で付けられるこども保険(保険会社・商品によって内容は異なる)ということで見ていきます。

学資保険のメリット

・貯蓄性に特化 高い返戻率

学資保険の最大のメリットはその高い貯蓄性です。超低金利の続く昨今、学資保険の高い返戻率は大きな魅力となっています。

一般的な積立定期預金と比べてみましょう。

高い返戻率で人気のソニー生命の学資保険でシミュレートしてみます。

学資金を18歳~22歳の間に5回に分けて毎年受け取るⅢ型を選択し、 契約者が 30歳男性・被保険者(子供)が0歳の場合

受取学資金総額:200万円
保険料払込期間:10年
払込保険料総額:1.864,800円(月払い) 払込保険料総額:1,850,800円(年払い)
返戻率:107.2% 返戻率:108.0%

約185万円支払えば、200万円の学資金が受け取れます。

約¥150,000増えるわ けです。

超低金利時代の今、この高い貯蓄性はうれしいポイントですね。

積立定期預金でもシミュレーションしてみます。

現在の平均的金利0.1%で、月々¥17,000を10年間積み立てると元金が¥2,040,000。

それに対する利息は¥10,248。

そして後述するようにここから更に20.315%の税金が引かれるので、受取ることができる利息はわずか¥8,167となります。

約¥150,000と約¥8,000。

この高い貯蓄性が、学資保険最大のメリットです。

学資保険のデメリット

貯蓄性に特化した保険のため、他の保障や特約はつけられない商品がほとんどです。

・医療保障・死亡保障がない・・・子供のケガや病気、万が一の時の保障はありません。必要な場合は別途医療保険などに加入する必要があります。

・親の死亡保障・育英年金がない・・・両親に万が一のことがあった場合、払込免除特約によって以後の保険料の払込は免除され、満期金は保証されますが、死亡保障額としては低く、育英年金も用意されていません。

・子供が起こす事故への対応がない・・・個人賠償責任保険などの保障も特約で付けることはできません。必要な場合は自動車保険など他の保険の特約として契約する必要があります。

こども保険のメリット・デメリット

こども保険のメリット

・子供のケガや病気の時、お金がもらえる

いわゆる医療保険の特約を付けることができます。

子供がケガや病気で入院、通院した場合、給付金が支給されるものです。

実は地方自治体の助成金などで、中学生までの子供は医療費が殆どかからないのですが、差額ベッド代や、病院での食事代、通院の際のタクシー代など助成の対象外のものあり、何かと出費がかさむものなので、意外と助かります。

・被保険者(子供)が死亡した場合、死亡給付金が支給される

被保険者である子供に万が一のことがあった場合、貯めている学資金は不要になってしまいます。

そこでそれまでに貯まっていた解約返戻金を元に死亡給付金が支給されます。

お葬式代などに充てられることが多いようですが、子供が亡くなってお金をもらっても喜ぶ親がいるとは思えませんから、メリットと言えるかは微妙ではあります。

・個人賠償責任保険がつく

子供が他人の物を壊したり、他人にケガをさせてしまった場合に賠償金を代わりに支払ってくれるという特約です。

最近注目されているのは自転車による死亡事故。

小学生が乗った自転車が歩行者とぶつかり、歩行者が死亡した場合、1億円を越える損害賠償請求をされたケースもあります。

あれば安心な特約です。

・契約者(両親)に万が一のことがあった時、死亡保障がつく

学資保険には元々「払込免除特約」というものがついており、契約者である親が死亡したり、高度障害状態になって保険料の払込ができなくなった場合、以後の払込は免除されます。

ただ満期が18歳であればそれまで受取ることができません。

また平均的な満期の学資金200万円では経済的に満足とは言えません。

そこでそれにプラスして、満期金の50~60%にあたる金額を“毎年”育英年金として満期までの間ずっと支給するというのがこの特約です。

こども保険のデメリット

・返戻率が低い 元本割れしてしまう

本来の学資保険の機能に医療保険や、親の死亡保障、個人賠償責任保険などをつけるのですから、その分の費用は学資金用の資金から差し引かれます。

したがって返戻率は100%を下回ります。

つまり元本割れすることが通常です。

そのため付帯する特約などが本当に必要かしっかりと見極め、検討することが大切です。

・特約のみの解約はできない

医療保険の特約や育英年金の特約など、メリットのある特約のつけられるこども保険ですが、この「特約」であることがデメリットになることがあるます。

例えば経済的な理由でこども保険の保険料の支払いが困難になり、こども保険を解約したとします。

この時育英年金やお父さんの収入補償を別の保険で契約していれば、その契約は残り、万が一があった時はお金が支払われます。

ところが特約で育英年金を付帯させて場合、育英年金は本体であるこども保険の“おまけ”ですから、こども保険を解約すれば、自動的に育英年金も解約されてしまいます。

万が一のことがあっても何も残っていません。

このように余計な契約手続きがなく便利な特約ですが、あくまでもこども保険の“おまけ”ということを忘れないでください。

学資保険とこども保険 比較シミュレーション2018

高い返戻率で人気のソニー生命の学資保険と、教育資金に加えて子供の医療保障に備 えることのできる三井住友海上あいおい生命のアンドライフこども保険でシミュレーションをしてみます。

共通する設定は、契約者(父親)30歳、被保険者(子供)0歳、保険料払込期間18年、月払い、受取金総額180万円(ソニー生命の場合は176万円)とします。

ソニー生命学資保険の場合

中学校(33万)・高校(33万)・大学進学時(110万)にそれぞれ学資金を受取 ることができるⅠ型です。

 受取学資金総額 ¥1,760,000
払込保険料総額 ¥1,730,520
返戻率 101.70%

ソニー生命 学資保険シミュレーションより

ちなみに大学進学時に一括で180万円を受取るⅡ型だと返戻率は104.8%、大学進学後卒業時まで毎年35万円(合計175万円)受取るⅢ型だと107.2%となります。

三井住友海上あいおい生命アンドライフこども保険の場合

小学校(10万)・中学校(20万)・高校(50万)・大学進学時(100万)にそれぞれ学資金を受取ることができるⅠ型です。

アンドライフこども保険の場合はこの180万円の学資金に加えて、父親が万一死亡した場合は毎年60万円の養育年金が子供が22歳になるまで支払われます。

更にケガや病気で入院した場合は、入院給付金や手術給付金を受取ることができます。

受取学資金総額 ¥1,800,000
払込保険料総額 ¥2,642,760
返戻率 68.11%

三井住友海上あいおい生命 アンドライフこども保険より

ただその分返戻率は68.11%と低くなっています。

約80万円が養育年金や医療保障に使われていることになります。

学資保険とこども保険 どちらがおすすめ?

さて学資保険とこども保険、それぞれのメリットとデメリットを見てきましたが、 どちらがおすすめなのでしょうか。

本当に必要なものは何か、最初の目的は?

学資保険を検討し始めた時、最初の目的はなんだったでしょうか。

多くの方の 目的は「教育資金を貯めること」だったはずです。

超低金利時代の今、少しでもお金を増やし、教育資金の準備をしたいというのが望みだったのではないでしょうか。

その点で言えば、学資保険がおすすめと言えます。

子供の医療費は基本的に無料 必要ならば掛け捨ての共済などで

中学生までの子供であれば、都道府県や市町村など地方自治体から助成金がで るので、基本的に医療費はかかりません。

ただ差額ベッド代や病院での食事代、通院の際のタクシー代など助成されないものもあるので、医療保険の加入を検討する価値はあります。

しかしその際もこども保険の特約で対応するのではなく、共済などの掛け捨てタイプで対応するのがおすすめです。

月\1,000ほどの掛け金で入院、手術、通院の給付金が支払われます。

子供が22歳になるまで加入したとしても¥264,000で済みます。

養育年金は父親への定期保険で対応

上でシミュレートした三井住友海上あいおい生命おアンドライフこども保険では、契約者である父親がなくなった場合毎年60万円の養育年金が支払われます。

子供が0歳で加入しすぐに父親が亡くなったとして、22年間支給を受けると合計\13,200,000となります。

こちらも別途父親の生命保険で考えてみます。

オリックス生命の定期保険ブリッジに保険金額1,300万円、保険期間25年で加入すると、月々の保険料は\2,133。22年間払い続けたとして約56万円です。

オリックス生命保険 保険料シミュレーション

しかも学資保険を解約したとしても、別の保険ですからこの保証は続きます。

個人賠償責任保険は自動車保険などへ別途特約で

子供が同級生にケガをさせてしまった、近所の車にボールをぶつけ凹ませてしまった。

また最近問題になっている自転車での加害事故。

このような場合に役立つのが個人賠償責任保険です。

もちろん個別で加入するものもありますが、車を所有しているならおすすめは自動車保険の特約です。

自動車保険は車に乗っている限り加入し続けるものですし、費用も月数百円で済みます。

学資保険+必要なら個別の保険加入がおすすめ

学資保険の最大のメリット、「高い返戻率」を活かすなら、余分な特約などは付けずに、必要であれば個別に医療保険、などに加入することをおすすめします。

まとめ

学資保険とこども保険を比較してみました。

子供が生まれた後も家族には様々な状況が訪れます。

ケガや病気、転職などもあるかもしれません。

そんな時、できるだけどのような場合にもフレキシブルに対応できることが重要です。

そこで基本的に学資保険を利用し、必要であれば子供の医療保険や父親の生命保険に別途加入するというのが、最もフレキシブルかつリーズナブルであり、また当初の目的である「教育資金をお得に貯める」という目的に適っています。

学資保険を検討する際は、この当初の目的を忘れずに選んでみてください。

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