学資保険とジュニアNISAはどっちが良い?保険のプロによる比較シミュレーション2018

学資保険とジュニアNISAはどっちがおすすめ?違いと比較シミュレーション2018

バブル崩壊後、市場金利は低下の一途をたどり、銀行の定期預金に預けていてもほとんど資金が増えない時代となりました。

銀行に預けていても資産が増えないため、資産運用の方法として保険や投資が注目されています。

子供の大学資金を貯める方法としては学資保険が活用されてきましたが、最近ではジュニアNISAもひとつの手段として考えられてきています。

学資金を貯めるときには、学資保険とジュニアNISAではどちらのほうがおすすめなのでしょうか?

学資保険とジュニアNISA、それぞれの特徴や違いをシミュレーションを交えながらご紹介します。

学資保険とジュニアNISA、どう活用する?

学資保険を貯めるために役立つツールとされている学資保険とジュニアNISA。

結論からすると、学資保険とジュニアNISAをどちらか一方だけ活用するのではなく、併用してうまく資産運用していくのが良い方法です。

または、ジュニアNISAではなく2018年から新しく始まったつみたてNISAを活用した方が良いケースも。

そもそも大学資金にはいくら必要なのか

学資保険かジュニアNISAという議論の前に、子供の将来のためにできるだけ早い段階でお金をため始めた方がいいということはわかっていても、そもそもいくらの貯金を目標とすればいいのかが見えにくいと感じる人は多いのではないでしょうか。

子供にかかるお金の中でもっとも高いと言われているのが大学資金ですが、その費用が必要になるのは子供が18歳になってから。

まだまだ先の資金なので、具体的なイメージもしづらいものです。

日本政策金融公庫の調査によれば、大学の入学費用は国公立大学で69.2万円、私立文系では92.9万円、理系では87万円となっていました。

また、一年あたりの学費については、国公立で100.9万円、私立文系で149.9万円、私立理系で169万円となっていました。

これらを合計すると以下のようになります。

・国公立大学 472.8万円
・私立文系 692.5万円
・私立理系 763万円

参考:教育費負担の実態調査結果

大学進学では、学費以外にもいろいろな費用が発生します。

遠隔地の大学に進学するならば、引っ越し代や毎月の家賃、帰省の際の費用も必要でしょう。

毎月の生活費として+10万円と考えたとしても、4年間で約500万円です。

学資保険とNISAの活用でリスク分散を

後から詳しく解説しますが、ソニー生命のように、学資保険は満期まで保有すれば元金よりも多くの額資金が返ってくる商品が多くあります。

返戻率は固定金利なので、契約時に最終的な返戻額も確認できます。

その一方で、投資のひとつであるジュニアNISAは元金割れのリスクがある分、投資がうまくいけば高いリターンを見込むことも可能です。

そこで、安定してローリスクの資産運用方法をコアに据え、コアの周辺にハイリターンが見込める投資商品を配置して、効率的な資産形成を目指す「コア・サテライト戦略」をとるという戦略があります。

コアとなる学資保険は資産の8割程度とし、サテライトに置くジュニアNISAは2割程度にするとバランスが良いとされています。

ジュニアNISAを学資金の貯蓄に使うメリット

分散投資がよいとされる学資保険とジュニアNISA。

ジュニアNISAの特徴やメリットについてご紹介します。

ジュニアNISAは2016年に始まった比較的新しい制度ですが、そもそもNISAといって、正式名称を少額投資非課税制度という制度が2014年に始まりました。

それが未成年者を対象としたジュニアNISAに拡大したという流れです。

年間80万円までが非課税

一般的に、株式投資や投資信託で利益を得た場合には課税対象となって約20%が税金で引かれますが、ジュニアNISAでは年間80万円を上限とし、そこからの値上がり益や配当金が非課税となります。

例えば80万円をジュニアNISAに回し、投資が成功して30万円の配当金が出たとしましょう。

ジュニアNISAを利用していなければこの30万円に20%が課税されるため、受け取れる配当金は約24万円です。

しかしジュニアNISAの場合は30万円がまるまる配当金として受け取れることになるのです。

80万円という枠は翌年に繰り越すことはできませんが、ジュニアNISAは最大5年間活用できるため、80万円×5年=400万円の投資で出た収益を非課税で受け取れることになります。

学資保険が満期になった時の額資金の場合、条件によっては所得税や贈与税がかかってくることがあるため、ジュニアNISAは節税という意味合いでもメリットが大きい制度です。

非課税期間は5年間だが20歳まで非課税で保有ができる

ジュニアNISAで非課税制度が利用できるのは口座を開設して5年です。

しかしロールオーバーといって、子供が20歳を迎えるまで非課税のまま資金を保有することができるようになりました。

例えば2018年に子供が0歳でジュニアNISAを始めた場合、2023年までの5年間は普通にジュニアNISAを活用することができます。

そしてそれ以降は、子供が20歳になるまでの残り15年間の間は非課税で資金を保有できるのです。

この間新たな投資はできませんが、複利運用を重ねておき、投資商品が値上がりした時期を見計らって資産を売却すれば、より効率よく多くの資産を得ることができるようになります。

インフレに強い

学資保険は固定金利となっているため、払込期間の長さに関わらず、契約時の金利が満期まで適用されます。

市場金利が大きく下がるなどデフレに動いた時にはメリットが大きいですが、市場金利が上がり、学資保険の返戻率にもそれが影響した場合などは、後から加入した人に比べて返戻率が低くなるということにも。

一方、ジュニアNISAは都度投資商品を選ぶことができるため、インフレに対応しながら資産運用をすることができます。

インフレに強いのもジュニアNISAの特徴のひとつです。

ジュニアNISAを学資金の貯金に使うデメリット

親の死亡や高度障害での払込免除はない

学資保険には、「ーー」という特約が附帯しているものが一般的です。

これは、契約者である親に万が一のことがあり、契約者が死亡したり高度障害になって働けなくなったときには、それ以降の保険料の支払いを一切免除するという特約です。

例えば、払込期間が18年、毎月15,000円の保険料払込をしている保険があり、払込期間3年の時点で契約者が死亡したとします。

本来であれば、あと15年間で270万円を払い込む必要がありますが、ーー特約がついていることによってこの支払いが全て免除となるのです。

もちろん満期には学資金の支払いを受けることができます。

一方ジュニアNISAは払込の免除などはありません。

万が一の時には学資保険の方が頼りになりそうです。

18歳まで引き出すことができず、途中解約すると課税対象に

ジュニアNISAは基本的に18歳まで資金を払い出すことができません。

払い出したい場合は、ジュニアNISAの口座を解約することになります。

もしも口座を解約した場合は、過去に得た収益に対して通常通りの税金が課税されてしまうので注意が必要です。

例えば、毎年うまく運用を重ねて100万円の収益を上げていた場合、ジュニアNISAを途中解約してしまうと約20万円が税金として差し引かれてしまいます。

学資保険の多くは、大学入学時の18歳満期に設定していることが多いもの。

そうであれば、18歳まで引き出せないジュニアNISAも同じだと思えます。

しかし学資保険には「学資年金」といって、満期以外にも「祝い金」などの名目で一時金が出る保険もあります。

たとえばアフラックであれば、高校入学時と大学入学時のほか、大学生になったあとは卒業までの4年間は毎年学資年金が受け取れます。

子供の学費は大学入学時が最も負担が大きいとはいえ、中学入学や高校入学時にもそれなりに費用がかかるもの。

そのタイミングの出費もカバーしてくれる学資保険があるのに対し、ジュニアNISAの場合は18歳までは引き出しができないため、資金が長期間動かせません。

この辺りはジュニアNISAの方が融通が効かないといえるかもしれません。

金融機関を途中で変更できない

ジュニアNISAを契約している5年間の間に、引っ越しなどいろいろな事情で金融機関を変更したいと思う時期が来るかもしれません。

しかし、この間は余程の事情がない限りは金融機関を変更することができません。

もしも金融機関をどうしても変更したい場合には、一旦今開いているジュニアNISAの口座を解約してから新たに他の金融機関でジュニアNISA口座を開設しなければなりません。

大きく利益が出ていない状態ならそこまで損失は大きくありませんが、ジュニアNISAで収益を上げているような場合には、20%の課税はダメージが大きいといえます。

ジュニアNISAの弱点を補完する「つみたてNISA」

これまで見てきたとおり、ジュニアNISAには学資金の貯金方法として優れているところもあれば、少し弱いところもありました。

ジュニアNISAの弱点を補完できそうな制度として、2018年に制定された「つみたてNISA」を知っておくといいかもしれません。

つみたてNISAの特徴は以下の通りです。

・20歳以上の人が利用できる
・新規投資は2037年まで可能(最大20年)
・非課税期間は投資開始から20年
・年間投資額は40万円まで
・一括積立は不可
・1年単位で金融機関を変更できる
・一般的なNISAと併用できない

ジュニアNISAに比べると毎年の非課税額は半額となるうえ、両親や祖父母が口座名義人となります。

しかし新規投資ができる期間が長いため、毎月コツコツ学資金を積み立てしていこうと考えているのであればメリットは大きいといえそうです。

ジュニアNISAやつみたてNISAは学資金にどう活用すべき?向いている人

学資保険とジュニアNISAの特徴についてご紹介しました。

分散投資がよいといっても、各家庭によって経済状況はそれぞれです。

学資保険とジュニアNISAの割合をどうすべきか、ケース別に提案します。

収入が多い世帯はジュニアNISAの割合を増やしても

共働きなどで収入が多めの世帯であれば、多少リスクを多めに取ったとしてもダメージは少ないため、学資保険とジュニアNISAの割合は8:2にせず、ジュニアNISAの割合を少し増やしてもいいかもしれません。

契約者に既往歴があるなど、学資保険の加入が難しい

学資保険は契約者の健康条件が定められているため、過去または現在なんらかの病気の場合は加入できないことがあります。

この場合は、ジュニアNISAとつみたてNISAをうまく併用し、リスクをある程度分散させながら学資金を貯蓄していくという方法もあります。

ジュニアNISAは新規投資が5年しかできませんが、つみたてNISAなら最長20年の新規投資が可能です。

万が一の時に資金を動かしたいなら学資保険とつみたてNISA

両親に何かあった時や、子供が怪我や病気をした時など、不測の事態に学資貯金から費用を出したいという場合には、ジュニアNISAではなくて学資保険とつみたてNISAの併用が使い勝手が良さそうです。

学資保険とジュニアNISAをシミュレーション

学資保険とジュニアNISA、つみたてNISAは、実際にどれくらい違いがあるのでしょうか?

それぞれの制度を利用した場合のシミュレーションをご紹介します。

学資保険のシミュレーションに関しては、ソニー生命のプランを用いて解説します。

学資保険の長期払いとつみたてNISA

子供が小さいうちから学資金の貯金を始めたい。

まとまった資金はないので、毎月積み立てていきたいという場合は、学資保険とつみたてNISAがお勧めです。

①学資保険の場合

子供が0歳:契約者が25歳、18歳まで保険料を払い込み、満期受け取り金は300万円を想定した場合

月払保険料は13,344円、返戻率は104%

満期学資金は300万円

②つみたてNISAを活用した場合(想定利回り3%とする)

子供が0歳:契約者が25歳、満期受け取り金は300万円を想定した場合

毎月積立額は11,000円、返戻率は131.8%

満期受取金は3,132,829円

まとまった額を一括払い込み

元金割れのリスクがある各種NISAですが、学資金としてまとまった資金が既にある場合や祖父母等から祝い金などでまとまったお金を贈与されている場合には、ジュニアNISAと学資保険の組み合わせにし、さらにジュニアNISAの割合を少し増やして運用しても良さそうです。

ちなみにインデックスファンドの多くは年5%くらいの利回りを目標にしています。

もちろん目標なので確実にこの利回りで動くわけではありませんが、変動があったとして年3%の利回りで運用できたと仮定してシミュレーションしてみましょう。

①学資保険の場合

返戻率は107.3%(ソニー生命の場合)となるため、満期受取金は3,219,000円と想定

②ジュニアNISA の場合(想定利回り3%とする)

300万円の元金を80万円ずつジュニアNISA に預け入れ、15年非課税で運用した場合

満期受取金は4,670,000円、返戻率は約155%

学資保険の短期払いとジュニアNISA

自営業や、月給は低めだがボーナスが高い世帯など、収入に波がある場合は学資保険の年払いとジュニアNISAを併用することで実態に即した運用がしやすくなります。

ジュニアNISAだけを利用しようとすると5年間でかなりの額を払い込む必要が出てきますが、学資保険とうまく併用することで毎年の負担を軽くすることができます。

例えば以下の通りです。

①学資保険の場合

子供が0歳:契約者が25歳、10歳まで保険料を払い込み、満期学資金は300万円を想定した場合

年払保険料は約280,000円、返戻率は108%

②ジュニアNISA の場合(想定利回り3%とする)

毎年400,000円を5年間投資し、その後は子供が20歳になるまで複利運用した場合

満期受取金は約311万円

まとめ

ジュニアNISAの特徴やメリットに合わせ、学資保険とジュニアNISAではどちらの方が使い勝手が良いのかをケース別にご紹介しました。

また、つみたてNISAも合わせてご紹介しています。

額資金の貯蓄は早い時期から始めておきたいもの。

リスクを上手に減らしつつ高いリターンを狙えるNISAを活用していきましょう。

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